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DAZNを契約したので視聴して考察した

動画配信のDAZNを契約しました。

以下の記事は「どうすれば快適に見られるか」という記事ではなく、「DAZNの技術を推測して面白がる」系の記事です。

せっかちな人のためのまとめ

  • 自分の環境では問題なく見られた。
  • ブラウザはFirefox以外が良いかも。
  • サーバはAkamai配下っぽい。
  • IP anycast使ってる?
  • (追記)画質はスカパー!放送波並を期待するとしょんぼりしそう

はじめに

必要に迫られたので、動画配信サービスの「DAZN」と契約しました。

視聴環境

  • CPU: Core i5-5675C 定格動作 (3.1GHz, Turbo Boost 3.6GHz)
  • グラフィックボード: CPU内蔵 Iris Pro Graphics 6200
  • OS: Windows10 Pro (2017/1/19時点での最新パッチ済み)
  • ブラウザ: Firefox, Chrome, Edge (後述)
  • プロバイダ: IIJmio (mioひかり) + IPoEオプション
  • ルータ: 自作FreeBSDルータ(IPoEオプションのためのDS-Lite対応)

我が家のネットワークテスト結果は以下の通りです。(1/18の21時頃測定)

屋内配線がVDSLなので、100Mbpsの大台には届かず恥ずかしい限りです。

CPU、グラフィックボードの負荷について

他に何もしていない状態だと、スムーズに動画が見られます。

視聴中のCPU負荷は、どのブラウザでもだいたい30%ぐらいです。

GPUの負荷もGPU-Zを使って調べました。Firefoxの場合は10%強、その他のブラウザの場合は5%強ぐらいといったところでしょうか。

GPUの負荷が上がってCPUの負荷が下がるのであれば、GPUに処理をさせているということで良い気もしますが、CPUの負荷は変わらないので、GPUの機能をうまく使えていない気がします。

この差が出る要因の推測ですが、前者はSilverLightプラグインが動画を扱っているのに対し、後者はブラウザが直接動画を扱っているのが原因と思われます。

また、私は普段Firefoxを使ってブラウジングをしているのですが、FirefoxでDAZNを見ながらFirefoxで重いブラウジングをすると、DAZNの画面がカクカクになる事があります。

ChromeやEdgeでDAZNを見ながら、Firefoxで重いブラウジングをした場合、そのような事はありませんでした。ですので、DAZNを見るのはFirefox以外の方が良いかもしれません。

動画の扱い方について

DAZNでは、PCのブラウザについて、User-Agentを見て以下の処理がなされるようです。

  • Firefoxの場合: SilverLightプラグインを使うようなHTMLが出力される。
  • Chrome, Edgeの場合: HTML5の<video>タグを使うようなHTMLが出力される。

動画データ自体は、どちらのブラウザでも、mp4コンテナの動画データのようでした。(ブラウザの開発者ツールからネットワークの接続情報を見て、Content-typeの値が「video/mp4」であることから確認)

FirefoxでUser-Agentの値を変えて、Chromeであると見せかけてアクセスしたところ、<video>タグを使ったHTMLが出力されましたが、動画は再生されませんでした。ここでFirefoxに内蔵されているMPEG4プラグインを使えるようになれば、種々の問題が解決するかもしれません。

データ量について

視聴しながら、パケットを1分間キャプチャしてみた結果が以下の通りです。キャプチャしている間、画質は常にHDだったと思います。

この事から、だいたい5.3Mbpsのデータ量であると推測されます。

ネットワークについて

我が家はIPv6にネイティブに対応している環境ですが、パケットをキャプチャした結果、データは全てIPv4で配信されていました。

キャプチャしたパケットから動画の送信元IPアドレスを調べ、その情報を調べたところ、Akamai配下のサーバであるようでした。ちなみに、「IPアドレスから場所を調べる」的サービスには、北米にあると書いてあります(後に否定。後述)。

そのIPアドレスにpingを打ったところ、応答時間は「5ms」と表示されました。これで分かったのですが、このサーバはどう考えても北米にはありません。もし北米から5msで応答が返ってきたら、パケットは光の速さを超えてしまいます。

おそらく、このような技術を使っているのではないかと思います。

ちなみに、traterouteで調べたホップ数は5ホップでした。うち、ブロバイダのInternet multifeed内が4ホップという。

その他

  • シークバーをクリックすると任意の時間に飛べるけど、どの時間に飛べるのか、カーソル位置に数字で表示して欲しい。
  • 動画ウィンドウ中でマウスを動かすとメニューのオーバーレイが出てなかなか消えなくてうるさい。
  • 見逃し配信でも、現地インターバル中(アイスホッケーのピリオド間など)はDAZNの予告CMが入る。
  • (追記)画質はまぁお察し。テレビのインタレース60コマに慣れている目だとどうしてもプログレッシブ30コマは不自然。

おわりに

とりあえず我が家では見られたのですが、ネット上では「視聴が安定しない」という意見もあり、あと1ヶ月でどこまで改善されるかですね。

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